今回のこちらは5~6世紀、近畿地方の祭祀遺跡由来の呪術性を帯びた勾玉、蛇紋岩の大型石製勾玉です。
同時出品の「その1」の勾玉とは原石が同じと思われます。同じ原石を2つに割った剥離技法による割り取り痕がはっきりと見られる、確認出来る状態で「その1」「その2」両方の割り取ったほうの断面を合わせてみると元々一つであった石の断面の凹凸がぴったり合致し同一石質で同一原石であるのが推測できます。(※画像7~10)
勿論勾玉としてそれぞれ形は整形されていますが割り取った断面側は完全に研磨されていないので凹凸が残る状態です。造形、クセも共通していておそらく同一工人の手になるものではないでしょうか。同一遺跡出土伝承で長きにわたって伝世されたものと思います。
摩擦、風化、土錆があります。孔周りに玉擦れがみられる事から祭祀具、祭祀遺物でありながら垂飾品として実際に身に付けられた装身具でもあった事が窺えます。
伝近畿地方出土。5~6世紀、古墳時代。桐保存箱付き。

長さ5.8センチ 幅2.5センチ 厚み1.5センチ


※詳細は写真をご参照お願い致します。